ただし、安全保障の概念をどこまで拡大するかについては、「何にでも安全保障の概念が適応できるのか」という議論が残っている。例えば環境問題を安全保障の観点から研究する場合、その「安全を保障する対象」は、国家なのか、特定の地域なのか、地球全体なのか、もし地球全体を守る対象とする問題だとするならば、それは普通の「環境問題」であるのではないか、などの議論がある。
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またあらゆる事象、事柄を「〜〜安全保障だ」と言って危機感を煽ると言った手法が多用される危険性が存在する。全てを安全保障に絡めてしまうと、安易にナショナリズムを煽り、不要な危機感や不安感を多くの人々に与えてしまう可能性がある。またあらゆる事を国家の安全に関わると定義してしまうと、全ての物事に強硬に対応せよと言った考え方が強くなり、非妥協、非協力的な国家として外交的信義を失う他、国家国民が共鳴し合う形で排他的になる可能性が高い。そうなれば国家が他の国家から孤立するだけでなく、世論も安全保障に携わる人々の意向によって強く左右される危険性が残る。よって安易に全てを安全保障に絡めるのは危険であり、また不要な争いを産む可能性が高くなり、それは結果として国家や人々の疲弊に繋がる。それは本来安全保障が目的とする「国家や人々の安全な状態を保つ」とは言えず、安全保障が「国家や人々に不安な状態を呼び込む」と言った事態が生じてしまう。
経済安全保障の目的はその国家の経済、国民の経済生活を維持、改善することにある。経済とは国に住む人間の生活そのものである。